少年事件

少年事件
(1) お子さんの逮捕
 家族の方は、お子さんがいきなり逮捕されたり、鑑別所に行くことになって不安になっておられるでしょう。
 未成年の少年・少女が、罪を犯したり不良行為を行って、逮捕されたり、家庭裁判所に送致されたような場合に付添人として活動します。少年は逮捕された後、少年審判までの1か月ほどの間、少年鑑別所に収容され、専門的な調査や診断を受けることになります。

(2)付添人としての活動
 弁護士が付添人となった場合、少年が罪を犯した原因を少年と一緒に考え、学校や家庭環境などの調整を行い、少年が立ち直る手助けをします。                       また、少年鑑別所への収容が相当でないと判断した場合には、身柄釈放に向けた活動も行います。家庭裁判所で行われる少年審判に備えて、被害弁償を行ったり、ご家族や学校の先生から話を聞いて、必要な生活環境調整等を行います。被害弁償や生活環境調整の結果次第で、少年院送致ではなく、保護観察が付されてご家族のもとに戻れる場合があります。
 さらに、事実に争いがある場合には、少年の言い分が認められるように、裁判所に対して働きかけ、被害者がいる場合は被害者と示談交渉をおこなうなど刑事事件の弁護人のような役割も果たします。

(3)少年特有の問題
 少年は、審判で事件について考えたことや反省の気持ちを裁判官に直接話す機会がありますが、少年は、成人と比べて、自分の気持ちや考えを言葉で表現する能力が未熟であるため、自分の思いを正確に伝えられないおそれがあります。また、家庭環境に問題がある場合でも、親子で直接話をすると、お互いに素直な気持ちが伝えられず、関係を修復することが困難になることも多いと思います。

(4)弁護士に依頼するメリット
   弁護士が付添人として関与することで、親子の間に入って環境を調整したり、必要に応じて学校や勤務先と連携して、罪を犯した少年が立ち直るための手助けをすることができます。
 少年は、未成熟であるがゆえに、保護者からの経済的、精神的なサポートを必要としていますが、時に、このような援助を当然に受けられない少年もいます。
 少年が自分の力だけではどうすることもできない環境要因を取り除き、少年が健全に成長し、社会に適応できる大人になれるよう、今後も少年事件には力を入れて取り組みます。
 お子さんを取り巻く環境や家族関係など、非行に至ってしまった原因や、再非行をしないで生活していくためにどういう対策をとっていけばいいのかについて、お子さんやご両親と一緒に考えます。




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